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【ベリサーブ ナビゲーション2015年秋号】掲載記事「派生開発の世界と検証」No.5

2015.10.05

ベリサーブ ナビゲーション2015年秋号掲載記事

「派生開発の世界と検証」
部分開発と、検証の現状

派生開発に限らずソフトウェアコードを0 の状態から開発することが少なくなってきています。そのような中で、製品は、モデルを複数のバリエーションに対応するための並行開発や、市場の声にあわせたバージョンアップが常時行われます。従来の開発において も、ソフトウェアコードの一部を追加/変更する部分開発は多く実施されてきました。また、これらの部分開発に合わせた検証も実施されています。部分開発に対応する検証は、テストレベルごとに適切な手法を用いて対応をしています。「コンポーネントテスト( ユ ニットテスト)」や「 統合テスト」ではテストカバレッジを低下させないように、ユニットテストのパスやインターフェースの確認を追加するようにしています。モジュール結合以降では、出力結果に影響がないことを確認するために、既存のテストウェアを利用した回帰テストやシステム全体に影響を与える性能面や脆弱性などのテストも再確認のために実施します。これらは開発の全体やその構造の理解とテストウェアの構成が把握できていることで実現が可能となります。しかし現状は、ソフトウェアコードの開発量が莫大になり、複数のプロジェクトでの開発されることで、全てを把握することが困難です。


XDDPは、開発ニーズに合致している

派生開発の一種であるXDDP(eXtreme Derivative Development Process)*1 は、これらの開発環境の変化に対応して部分開発を可能にしていることが、開発現 場のニーズに合致し多くのプロジェクトでも取り組まれている理由だと考えています。一方で現状では、派生開発に有効な検証の方法論は確立できていないと認識しています。無秩序な開発でなく、派生開発に特化したXDDP などを正しく取り入れられたプロダクト では、開発による品質の低下を抑止することが期待できます。品質の低下が抑えられれば、検証工程での手戻りも少なくなり全体的にはコスト低減やデリバリの短縮に寄与できます。当たり前ですが、これでは派生開発に特化した検証ではありません。それでは、派生開発に対応する派生検証(造語です)は成立するのかを考察してみます。


1. テストエンジニアの視点での派生開発での検証

テスト開発での最大の関心ごとは、リスクの除去です。派生開発のプロダクトでも、これらリスクの除去や低減が、派生開発のメリットを残したまま実施できるかが視点となります。
ISO/IEC 12207 で定義されているSLCP での開発工程では、開発プロセスごとに存在するリスクを除去するテストが対になって定義されています。これらを形式 化したものがV-model やW-model です。例えばシステムの要件定義の工程でのリスクは、受け入れ工程でのテストで確認することでリスクを除去します。補足ですが、リスクの除去は、リスクに起因する事象を完全に消失させるだけでなく、事象自体は発生しても影響がない状態にすることも含みます。これらを背景に考察すると、テスト開発は対象のシステムに潜在しているリスクを分析することからはじまります。一般にリスクはプロダクトリスクとプロジェクトリスクの2種類に分類されます。そして、テストで取り扱うリスクはプロダクトリスクを指します。プロセスを含むプロジェクトのリスクは、プロジェクトマネジメントで対応されるからです。多くのテストプロジェクトでは、既定のテストプロセスにしたがってシステムのテストニーズの分析*2 を実施されていると思います。テストニーズの分析もIEEE829-2008 を参考に考えると、マスターテストレイヤとレベルテストレイヤに分類され、前者はプロダクトのゴール品質であり、後者は工程でのマイルストーン品質となります。では、各々をテストレイヤの特性に合わせて分析します。

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*1 XDDPは、株式会社システムクリエイツの清水吉男氏が提案された派生開発に特化した開発アプローチ。
*2:JSTQB アドバンスレベルシラバス(ISTQB テスト技術者資格制度Advanced Level シラバス 日本語版テストマネージャ Version2012.J03)


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