アカデミック
日本IBM時代に歩んだ異色のキャリアが今に生きる、東京都市大学・増田聡教授とソフトウェアテスト(後編)

目次
(前編はこちら)
「JaSSTソフトウェアテストシンポジウムの実行委員になりたいです。既に実行委員だった同じ日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM) の先輩にそうメールをしたんですね。そうしたら快く迎え入れてくださって、いろいろな人たちとつながることができました。あのメールを送らなければ、おそらく今の私はなかったはずです」
現在、東京都市大学で教鞭を執る増田聡教授は、ソフトウェアテストの世界においてさまざまな役割を担うキーマンの一人だ。一例を挙げると、ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)の理事や、ISO/IEC JTC 1/SC 7/WG 26ソフトウェアテスト・ワーキンググループの国際副幹事や国内主査などを務める。
今でこそソフトウェアテストのあれこれについて相談に乗る立場だが、かつて日本IBMでソフトウェアテスト担当になった際、増田教授も悩み、迷う側だった。ちょうどその頃に出会ったのが「JaSST」だった。うわさを聞きつけ、聴衆として参加。その後、運営に携わっていた前述の先輩にコンタクトを取って、仲間に入れてほしいと頼んだのが冒頭のエピソードである。
本稿では、増田教授の会社員時代を振り返り、ソフトウェアテストの世界に没入することになった経緯などをお伝えしていきたい。
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