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SAP S/4HANAシステムのDBレコードを集約・比較するプログラムをリリース
〜国内2000社利用のSAP ERPシステムの2027年サポート終了による
システム移行を見据え、回帰テストにおけるDBレコードの現新比較を効率化〜
株式会社ベリサーブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新堀義之、以下、ベリサーブ)は、SAP S/4HANAシステムへの移行やバージョンアップ、展開/統合などプロジェクトの回帰テストにおけるデータベースのレコードの現新比較を、効率的に実現する「SAPシステム DBレコード比較プログラム」の提供を2022年8月1日より開始いたします。
「SAPシステム DBレコード比較プログラム」は、SAP S/4HANAシステム上で動作するABAP※ で開発されたアドオンプログラムです。データベーステーブルのレコード集約機能と、2つのデータベーステーブルのレコード比較機能を有し、データベースのレコードの現新比較による回帰テストを効率化します。また、ベリサーブがかねてより提供してきた回帰テストにおける画面キャプチャー画像の現新比較を効率化する現新比較ソリューションに本製品を加えることにより、テスト実行時の画面キャプチャーとデータベースのレコードの双方をカバーした現新比較による回帰テストの効率化を実現し、品質向上と工数削減に、より高い効果を生み出します。
国内SAPプロジェクトのテストマーケットを獲得することで、本製品を含むSAP検証ソリューション全体で、5年後に10億円の売上を目指します。
※ABAP SAPシステムの開発でのみ使われる独自のプログラミング言語
1.リリースの背景
国内2,000社と言われるSAPユーザーの多くが、 2027年を期限としてサポートが終了するSAP ERPシステムからSAP S/4HANAシステムへ移行すると見込まれています。国内に留まらず海外にも拠点を持つ多くのSAPユーザーは、移行したSAP S/4HANAシステムを海外に展開するプロジェクトにも適用します。さらにSAP S/4HANAシステムは、数年ごとにバージョンアップが必要となります。これらのプロジェクトやシステム更新では、回帰テストを実施する機会が多く発生し、テスト工数の削減やテスト品質の向上が課題となっています。
約40年にわたり検証サービスを提供し、「高度な品質管理・テストのスキル」に強みを持つベリサーブでは、これまでテスト実行時の画面キャプチャーの現新比較を効率化する「現新比較ソリューション」を提供してまいりました。今回、システムの移行やバージョンアップに伴い発生する課題に対して、新たにSAPシステムのデータベースのレコードの現新比較を実現する「SAPシステム DBレコード比較プログラム」を提供することにより、
- テスト実行時の画面キャプチャーおよびDBレコードの両面からの現新比較の効率化
- 目視による人的ミスを排除した現新比較による回帰テストの品質向上
- テスト実行工数の削減によるテスト業務のスケジュール遵守
を実現し、課題解決を支援いたします。
2.製品の概要
本製品は、SAP S/4HANAシステムのDBMSであるSAP HANAのレコードを集約・比較するABAPプログラムで、以下の機能があります。
(1)集約機能
- 任意のデータベーステーブルを指定し、指定した集約キーによりレコードを集約します。
- 集約結果に出力する項目を絞り込むことができます。
- 最大抽出数・最大出力数の設定により試験的に実行し、集約結果を確認することができます。
- 集約結果は、ALVもしくは任意のデータベーステーブル(アドオンテーブル)に出力します。
(2)比較機能
- 指定した2つのデータベーステーブルのレコードを比較します。
- 指定したキーによるマッチング、もしくは指定したキーによるソート順でのマッチングを選択できます。
- 比較対象項目の設定により、内部採番の伝票番号など比較不要な項目を比較対象外として差異を無視できます。
- 比較結果のステータスは、項目単位・レコード単位に出力します。
- 比較結果は、ALVもしくは任意のデータベーステーブル(アドオンテーブル)に出力します。
3.製品の特長
(1)異なるデータベーステーブルの比較が可能
名称が異なるデータベーステーブルのレコードを比較することができます。例えば、あらかじめ用意したデータベーステーブルに、テスト実行結果の期待値となるレコードを登録し、テスト実行により更新されたデータベーステーブルと比較することで、現環境と新環境での2度のテスト実行を行わずとも、新環境での1度のテスト実行でテスト結果を検証することもできます。
本プログラムが自動的に比較結果を判定しますので、目視によるミスを排除します。さらに比較対象項目・出力対象項目を絞り込むことにより、比較結果の視認性を高め、高いテスト品質を確保します。
(2)キー項目の自在な設定が可能
テーブルの主キー以外の任意の項目を比較キーとして設定することができます。レコードのマッチング方法はキー項目でのマッチングに加え、キー項目によるソート順でのマッチングを可能とすることにより、多様なパターンの現新比較を効率化します。
特に内部採番の伝票番号をデータベーステーブルの主キーに含むトランザクションデータは、主キーでしかマッチングできない標準トランザクションのレコード比較機能(SCMP)を利用できないケースが多く、比較対象レコードをエクスポートしたExcelなどで関数や式を駆使して比較するなどの人手がかかります。本プログラムでは、ソート順でのマッチング機能により直接比較することができるため、このような人手による作業や結果確認の作業を軽減し、テスト工数を削減できます。
(3)集約結果・比較結果のデータベーステーブルへの出力が可能
本プログラムの集約機能・比較機能それぞれの実行結果は、ALVによる画面表示だけではなく、あらかじめ用意したデータベーステーブルに出力することもできます。レコード数が多くなると、ALVのExcelへの保存や、保存したExcelファイルを開くのにも時間を要しますが、データベーステーブルに出力することにより、SAPシステムの標準機能を用いて、スピーディーにレコードを確認することができます。
4.販売目標
国内SAPプロジェクトのテストマーケットを獲得することで、本製品を含むSAP検証ソリューション全体で、5年後に10億円の売上を目指します。
本件に関するお問い合わせ
■本製品について
ITシステム事業部 前山
TEL: 050-3640-7964
MAIL:vs_SAPSolution@veriserve.co.jp
■ニュースリリースについて
広報・マーケティング部 広報・宣伝課:西村、竹原
TEL: 050-3640-7964
MAIL:vs.marketing@veriserve.co.jp